X/ProFileに換装する

Lisaの内蔵10MB Widgetハードディスクは,経年劣化で動作が不安定になっていました。時折起動できなくなったり,起動できてもエラーが発生してデータが消失するといった症状が発生しました。いずれ寿命を迎えることは間違いないので,2013年の夏にX/ProFileへの換装を行いました。

X/ProFileはSigma Seven Systems Ltd.のWidgetハードディスク互換製品です。Widgetドライブの替わりにコンパクトフラッシュカードまたはIDEハードディスクを使用することができます。本体$369.99,シッピング$55.90の合計$425.89で個人輸入しました。現在でも販売が継続されています。LisaやApple II,Apple III専用のハードウェアにどのくらいの需要があるのかわかりませんが,Sigma Seven Systems Ltd.のような人々の存在が,初期のApple製品ユーザーを支えてくれていることに感謝したいと思います。

X/ProFileの動作は非常に安定しています。製品到着時には,アクセスLEDが点灯しなかったため,半田ごてを使ってLEDの取り付け極性を反転させて対応しました。この程度はご愛嬌というところでしょう。

X/ProFileには,Lisa OS 2.0と,Macintoshエミュレータ環境のMacWorks Plus 1.0.18のCFカード2枚と,Lisa 7/7アプリケーションのプロテクトを回避するためのVideo ROMが付属します。そのため,オリジナルのLisa Office Systemを所有していない人もLisaの環境を楽しむことができるようになっています。(Lisa 7/7を新規にインストールすると,LisaのCPUボード上に存在するVidoe ROMの情報を読み取ってインストールフロッピーに書き込んでしまうため,一度インストールしたフロッピーディスクは別のLisaにはインストールできないようになっています)

Bellwood-Labでは,Lisa Office Systemのオリジナルフロッピーディスクから,新しいCFカードにインストールを行ったので,Vido ROMの交換は行っていません。同じCFカードにLisa Pascal Workshopもインストールしました。これら2つの環境は,起動前に2つのロータリースイッチの設定を変更することで切り替えることができます。