Roon ARCをNTTホームゲートウェイ環境下でセットアップする 2024年4月9日 最終更新日時 : 2024年12月4日 Bellwood-Lab はじめに Roonを使っています。家庭内のネットワーク外(外出先)からRoonを利用するための仕組みとして Roon ARC が準備されていることはよく知られています。自分では外出先でRoonを使うことはないのですが,セットアップだけはやってみようとチャレンジしました。 本気でネットワークオーディオに取り組まれている方は,ルーター環境が再生音の良否に影響することをご存知なので,慎重に対策をされていることと思います。拙宅ではひかり電話を使用していますので,ルーターはNTTから供給されるホームゲートウェイを使うことが必須条件になっています。ホームゲートウェイは10年近く前の製品であるRT-400KIを使っています。 ISPはOCNです。接続方式はIPv4,IPv6ともにIPoE方式です。IPoE方式はPPPoE方式に比べると速度がでやすいのでありがたいのですが,副作用としてポート公開を自由に行えないという問題にぶつかります。Roon ARCの設定画面を見ると,こんなエラーが表示されました。Roon ARCはUPnPを使用しますが,ポートが開いていないので発生するエラーです。 ホームゲートウェイRT-400KIでポート開放する手順 そもそもRT-400KIが再生音に対して悪影響なんじゃないの?という議論はしないことにします。メジャーブランドの新しいルーターを使用している場合は,UPnPを使用する設定はきわめて容易に行うことができるのですが,ホームゲートウェイとIPOE方式の組み合わせの場合はかなり面倒くさかったので,備忘録として残します。 配信事業者ソフトウェアを設定する ホームゲートウェイのIPアドレスを調べます。通常の管理画面にログインするときは http://ホームゲートウェイのIPアドレス/ とブラウザに入力してホームゲートウェイに接続し,ユーザー名とパスワードを入力します。 配信事業者ソフトウェアにアクセスする場合は例えば http://192.168.0.1:8888/t/ とブラウザに入力してホームゲートウェイに接続し,ユーザー名とパスワードを入力します。これで配信事業者ソフトウェアの設定を行うことができます。 この画面のIPoE IPv4設定を使用します。 左ペインの高度な設定を選択します。 UPnP設定が現れます。デフォルトでは無効になっているので,有効にします。 UPnPが有効になったのですが,これでRoon ARCが使えるようにはならず,もう一手間必要です。Roon ARCの設定画面ではデフォルトの通信ポートが55002になっているのですが,RT-400KIで利用できるポートには含まれていません。 静的IPマスカレードを選択します。 利用可能なポートの一覧から,自分の好きなポート番号を1つ決めます。そのポート番号を公開ポートとLAN側宛先ポートに入力します。 LAN側宛先IPアドレスには,RoonサーバーのローカルIPアドレスを入力します。 Roon ARCの設定画面に戻って,自分で決めたポート番号を矢印の部分に入力します。 モバイルデバイスにRoon ARCアプリを導入して,家庭内環境以外からRoonサーバーに接続して再生できることを確認できたら設定完了です。