Lisaエミュレーター（LisaOS 3.1導入編）
Bellwood-LabLisaOSの準備
前回，LisaEmの基本設定が完了しましたので，続いてLisaOS（Office System）3.1のインストールに挑戦します。
インストール用のフロッピー（400KB 5枚）は，400KBフロッピーのMFSがサポートされているMac，System 6〜７の環境で，DiskCopy 4.2を使ってディスクイメージにしておく必要があります。
私はインストール前のLisaOSのフロッピーディスク（400KB 5枚）をイメージファイルにして保管していますので，それを使用します。
お持ちでない方はインターネットからダウンロードしてお試しください。Lisaエミュレーターを動かそうとされる方なら多分ご存知とは思いますが，ふたつほどご参考になりそうなリンクを記載しておきます。
MacGUI https://macgui.com/downloads/
asimov https://www.apple.asimov.net/
（ダウンロードしたものが実際に稼働するかどうか，また合法かどうかは保証の範囲ではございませんので，あしからず…）
LisaOSのインストール手順
エミュレーターのLisaをインストールディスクの1枚目で起動します。起動方法はいくつかありますので，お好きな方法でどうぞ。
- LisaEmを起動，Power Buttonを押す前（画面が消えている状態）に，画面にDisk1をドラッグアンドドロップし，その後Power Buttonを使って電源On
- LisaEmを起動，Power Buttonを押す前（画面が消えている状態）に，FileメニューのInsert DisketteでDisk1を選択し，その後Power Buttonを使って電源On
- LisaEmを起動，Power Buttonで電源On。起動デバイス選択画面（START UP FROM）にDisk1をドラッグアンドドロップしたのち，内蔵フロッピードライブ（Apple+2）をマウスでクリックしてインストールを開始
- LisaEmを起動，Power Buttonで電源On。FileメニューのInsert DisketteでDisk1を選択し，その後内蔵フロッピードライブ（Apple+2）をマウスでクリックしてインストールを開始
LisaOSインストーラー起動まで［動画］
LisaOSのインストール［Step by Step］
起動可能なメディアが見つかった時点で画面の輝度が少し明るくなるところ，起動中左下に小さな縦線が2本表示されるところまで忠実にエミュレートされていますね。
インストール開始画面が表示されたら成功です。表示はOffice System 3.0と表示されていますが，実際にインストールされるのは3.1になります。
まずInstallをクリックします。まだハードディスクの初期化をしていないので，ダイアログが表示されます。Lisa 2/10はすでにMacintosh XLとして販売されていました。1台のハードディスクをLisaOSとMac（MacWorks）にパーティション分割で使用することもできるようになっていました。今回は分割せずにインストールしてみます。
Do'nt Shareをクリックすると，ハードディスクの初期化が開始されます。たった10MBのハードディスクなのですが，初期化に5分程度かかります。
初期化が完了するとインストールプロセスが走ります。次のフロッピーディスクを要求されますので，Fileメニューからディスクイメージを指定するか，ディスクイメージのアイコンをLisaEmの画面にドラッグアンドドロップして作業を進めます。
最後にDisk 1を要求されます。これでインストールが完了しました。
Lisaをいったんシャットダウンします。LisaはPower Buttonを直接押すことで，すべての作業状態を保存してシャットダウンするように設計されていますので，LisaEmのKeyメニューからPower Buttonを選択してシャットダウンします。（LisaOSのメニューではありませんのでご注意下さい）
ではハードディスクからLisaOSを起動してみます。1回目に起動する時はインストールフロッピーDisk1を要求されますが，次回以降は必要ありません。
LisaOSの起動［動画］
Catalinaよりも新しいmacOSでLisaEmを実行する場合は，次のような対策を行ってみてください。
Lisa Office Systemインストール時の最後にDisk1を要求された後エラーになりインストールが完了しない
Lisa Office Systemはインストール完了前にDisk1を要求します。これはDisk1にVideoROMの情報（Lisaのハードウェアシリアル番号）を書き込む，一種のプロテクトです。Imageファイルに書き込み権限がないとこのようなエラーが発生します。FinderからDisk1のImageファイルの情報を取得して，共有とアクセス権でadminに読み/書きを許可すると解決するはずです。
Sonomaでは全てのディスクイメージにadminで読み/書きの許可が必要でした。
