Smalltalk/V
Smalltalkシリーズの3回目は,Digitalk Inc.製のSmalltalk/Vをご紹介します。Mac版だけではなく,PC98版も販売されていました。Mac用のSmalltalk/VはStuffItの自己解凍形式プログラム2個で供給されています。Smalltalk/Vという名前のフォルダを作成して,その中にファイルを解凍するだけでインストールが完了します。今回復活させるのは1991年発売のバージョン1.2です。復元環境はiBook G3,OSはMac OS 9.2.1です。
インタプリタのサイズはPowerPC版/68K版ともに88KB,イメージは672KB,ソースは540KBとなっています。フォルダ全体で2MBと,予想より小さなサイズに収まっています。早速起動してみます。APDA版やParcPlace版とはまったく異なるルックスです。Mac OSのメニューバーがあるし,ウィンドウの形状もMacのもので,Smalltalkのあの世界と決別しています。
デモンストレーションを実行してみます。これはマルチスパイラル。
続いてマルチマンダラです。
Smalltalk/Vは新しいOSで安定して稼働しますし,カラーにも対応しているので楽しいのですが,やはり正統派Smalltalk-80のルック&フィールの方が魅力があります。Smalltalk/Vはチュートリアルファイルが充実しているので,Smalltalkを学習するためにはよい教材だと思いました。現在はオープンソースの「Squeak」があるので,こちらを動かしてみるのがおすすめです。